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トカラハエトリ
Pseudicius tokaraensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987)
高知県および南西諸島から記録あり。体長 5 mm 前後。トカラ列島の中之島よりメス 1 個体をもとに記載された。本種のオスはこれまでコウライハエトリ (現トサハエトリ) のオスに同定されていたが、形態学、生物地理学および分子系統学的検討によって正しいペアが示された (概念図参照)。なお、オキナワハエトリ P. okinawaensis Prószyński 1992 は本種の新参異名とされた。現在 Pseudicius 属は明らかに異質な種を多数含んでおり、将来大々的な見直しがなされた暁には本種やクモマハエトリ、イナズマハエトリはそれぞれ別属に配置されると予想される。海や川の近くで樹上に見られることが多い気がするが、樹林地でも見られる。今後、四国九州の各県からの記録が期待される。
[写真の両個体を提供してくださった阿部汎孝さんに心より感謝申し上げます。]
論文: Suguro T. & Yahata K. 2014 Taxonomic notes on Japanese species of the genera Pseudicius and Tasa (Araneae: Salticidae). Acta Arachnologica, 63: 87-97.
オス (石垣島産)。第一脚はよく発達し黒い。アゴグロハエトリのオスに似るが、本種の頭胸部中央の明色部は線状。
メス (石垣島産)。頭胸部の模様はオスに同じ。
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